マンション所有者にとって
やっかいなのがコレ。
そう、マンション管理組合。
組合によって様々だが、
多くの場合、持ち回り制で役員に
ならなければならない。
10年に1回くらいの頻度でやってくる。
面倒くさい。
近所付き合いが嫌だ。
苦手な組合員がいる。
総会でこき下ろされる。
気持ちが暗澹とする・・・・。
どうにか断れないだろうか。
しかし断れば隣近所との関係が悪化する。
マンション内で孤立化してしまう。
こういった悩みに対して、
私は不動産管理会社勤務の立場でこう断言する。
「そのマンションに長く住むつもりなら
観念して早々に役員になるべきだ」。
「どうせなるからには理事長が良い」。
冗談じゃない!
と怒る人も多いだろうが、
実際に任期を終えた役員に感想を聞くと、
「案外、楽しかった」
「とても勉強になった」
「またやってもよい」
等々、意外にも肯定的な意見が多いのだ。
そりゃそうだろう、自分の資産なんだから。
「組合運営を通じて他の入居者と親しくなれた」
なんて意見もあった。
以下に詳細を書いてみる。
1.マンション管理組合の役員は避けられない(例外あり)
少し古いデータで恐縮だが、
平成25年における全国の世帯数5,459万4,744戸に対し、
マンションのストック数は651万7,051戸。
マンション化率は全国平均で11.94%(前年11.80%)となり、
8.4世帯に1世帯がマンション住まいなのだそうだ。
都道府県別に見ると、最もマンション化率が高いのは
東京都(25.90%、前年25.52%)で、
次いで神奈川県(同22.17%、21.94%)、
大阪府(同18.20%、17.94%)の順。
上記の「マンション」が「所有」なのか
「賃貸」なのかが不明だが、
大都市圏では4人に1人がマンション住まい。
肌実感ではもっと多い気がする。
その多くが「購入」組のはず。
マンションが複数の所有者で区分されている限り、
共用部分は共同で管理しなければならない。
つまり購入する以上、
管理組合の役員を引き受ける覚悟は必要だ。
逆にこの覚悟がなければ
マンション購入は止めた方が良い。
しかし中にはひたすら役員になることを
拒み続けている所有者もいる。
何度通知しても無視する。
居留守を使う。
聞こえないふりをする。
こういった連中に限って事あるごとに
不満を組合にぶつけてくるが、
当然ながら無視される。
「文句があるなら役員になれ」だ。
近隣でも嫌われるし賢い方法ではない。
子供がいたら猶更である。
どうしても断る場合には、
誰もが納得できる理由が必要である。
高齢だとか、子供がいるとかは
理由として認められないことが多い。
何故なら、理事会はマンション内の管理室、
エントランス、あるいは付近の公民館
で行われるからだ。
ただ近年では、1か月あたり3000円といった金額を
組合運営費に収めることで
役員就任辞退を認めるケースも出てきている。
本当に役員になれない事情を抱えている人は
その旨を理事会に相談すると良い。
高い確率で認められるようだ。
2.役員就任は入居後すぐがよい
①役員就任は揉め事が少ないうちに済ませる
特に新築マンションに言えることだが、
竣工後、1期目はともかく、
2期目、3期目に役員になるのが良い。
何故か。
理由は簡単。
修繕等の揉め事が少ないからだ。
新築なんだから建物に関する支障は
基本的にはない。
ゴミ捨て等のマンション内のルールを
平気で破る入居者もまだ少ないはず。
よって初期の頃は平穏無事に
任期を終えることができるケースが多い。
だから手を挙げてでもなった方が賢い。
だた不幸にしてそのマンションが施工不良の
欠陥マンションだった場合は別。
マンションの不良個所は
一般に竣工後10年以内に露見するとされる。
この場合は運が悪かったということになる。
新築でなかった場合でも、
入居と同時に役員になると、
他の区分所有者からの印象が
非常に良くなる。
②マンション組合組合の理事会とは
ちなみに、組合の役員は通常
・理事長 1人
・副理事長 1人以上
・会計 1人以上
・監査 1人以上
で構成されるが、実際には理事長以外、
ほとんど仕事らしい仕事はない。
副理事長は理事長が転居や売却等で
急遽不在になった場合の備えなので、
仕事はない。
会計も実際は管理会社がするので
これも仕事はない。
監査は管理会社が作成した決算書や
帳票類に年に1度総会前に目を通して確認し、
監査報告書にサインするだけ。
③理事長になることを薦める理由
理事長はその任期中は幾つか職務がある。
ⅰ理事会の招集
ⅱ総会の招集
ⅲ各種トラブルに際して管理会社対応
等々がその職務内容だが、
ⅰとⅱは自分の都合で日程が設定できる。
なぜならば、
理事長がいなければ何も動かないから。
理事長不在の理事会は原則ない。
他の理事の意見も無視はできないが、
結局、自分の都合を押し通せる。
ⅲのトラブル対応にしても、
何事もなければ管理会社からの連絡はない。
よって早いうちに理事長をやってしまう
ことに利益があるのである。
一度やっていれば、次は断ることもできるし。
ちなみに理事長になるための要件はない。
1回目の理事会の席で、誰よりも先に
「自分が理事長になります」と手を挙げるだけ。
否決されることはまず無い。
ただ多額の滞納者がいるような場合、
裁判手続きや出廷なんてケースも
あり得ることにご注意。
3.大規模修繕の前2年は避けるべき
別記事の
『【戦慄】住宅の手抜き工事が実に多いという現実・・・』
でも書いたが、マンションは通常、
12年~15年に一度大規模修繕工事を行う。
この工事には数千万円から億を超える金額
が動くのだ。
なので大規模修繕を行う予定時期を含む年度や
その前年は理事会は大忙しとなる。
多額の費用が動くわけだから、
通常総会以外に臨時総会も何度か開催されるし、
まして理事会などは年間、何度も召集される。
まさに大忙しである。
挙句の果てに工事に不手際があると
こっぴどく糾弾される。
酷いケースだと、施工業者との癒着を
疑われるなんてこともある。
(実際に自分の息のかかった業者に請け負わせる
ことでバックマージンを得る理事長もいるが)
ということで、何一つ良いことがない。
それ故に、大規模修繕の3,4年前までに、
役員に立候補するのも手だ。
4.まとめ
・マンション管理組合の役員就任は避けられない
・長く住むつもりなら、積極的に手を挙げよう
・断るには他者が納得できる理由が必要
・無視し続けるとマンション内で村八分扱い
・役員になる覚悟がないなら賃貸にせよ
・どうせなるなら理事長がよい
・役員経験者の多くが「良い経験だった」とのこと
・どうしても無理な場合は、1か月3千円程度の辞退金制度を理事会に提案してみる。
・役員は竣工後、早めになった方が楽
・大規模修繕工事の前の役員は超多忙
組合の役員経験のある人だったら、
この記事には説得力を感じてもらえるだろう。
どうか参考にして頂きたい。
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