熱海の伊豆山で大規模な災害が起きてしまった。
既に7人の人が犠牲になったらしい。
その他、何百人もの人が退避し、
行方不明者もまだ多数いるという。
ニュースで見た土石流の映像は
凄まじいものだった。
我が目で見ていたら
一生トラウマになりそうなシーンだ。
つくずく思うのだが、
やはり駅から遠くなるとか
多少の不便があっても
周囲に危険がないところに住みたい。
住むところは選ばなければならない。
1.伊豆山に行ったことがある。
今回事故がおきた伊豆山には
2度行ったことがあった。
もう30年近く昔だが、
入社した会社の研修所が伊豆山にあり、
新人研修で2度行ったのだ。
古い記憶なので定かではないが、
熱海駅から車で研修所に行ったが、
ひたすら山道でS字カーブの連続。
それがかなりの急斜面なのだ。
研修所は確かに見晴らしが最高だった。
オーシャンビューって奴だ。
しかし研修所に着いてからは
建物から一歩も出なかった。
というより出られなかったのだ。
何故ならば麓の熱海の繁華街には
歩きで行けるものではないからだ。
歩きだとあれは登山になる。
それくらいの急斜面が延々続いた。
調べてみたら今回の事故現場より
高いところに位置していたので
災害は免れたかもしれぬが。
2.急斜面に住む怖さ
私自身は急斜面に住んだことはない。
しかし1年前に仕事で夜19時頃に
高尾駅徒歩15分の物件に行った
ときのことだ。
突然、大雨に襲われたのである。
傘も役に立たないくらいの大雨。
担当物件に張り紙をしに行く要件だったが、
まったく何て日を選んだのだ!と
絶望した。
何しろ高尾駅なんて駅前を少し離れると
街灯が僅かしかない。
しかも急斜面。
道路があっという間に川になった。
すごい勢いで雨水が流れてゆく。
幸いに大雨は20分ほどで止んでくれたが、
本当にぞっとさせられた。
23区にも急こう配の町がある。
私がいま思いつくものだと、
大田区の雪谷とか上池台、
目黒の上目黒、豊島区の高田、
板橋区の徳丸付近等がある。
いずれも人が多く住む住宅地だが、
だからといって安心はできない。
3.切土だって危険である。
今回の熱海・伊豆山の災害では
盛土がクローズアップされている。
急斜面に大量の土を盛って
むりやり平地にする方法だ。
天然の地表ではないので地盤が緩い。
地表に水分が過分に吸収されると
一気に崩壊してしまう。
一方で斜面を垂直に掘り下げて平面を
作る切土だって同じく危険だ。
垂直に掘り下げた壁面がいつ
崩落するかわかったもんじゃない。
不幸にして日本は山国なので
平地が少ない。
なので住む場所を求めて山側に手を出し
たくなる理屈はわかるのだが、
当然、日々の上下往復に負担がかかり、
さらに災害のリスクも増える。
4.自分の住むエリアを再確認しよう
以前、↓の記事を書いた。
繰り返しになるかもしれないが、
住むところは選ぶ必要がある。
天災に遭うのは50年に一度かもしれない。
しかしその50年に一度の天災で
命を失っては話にならない。
命は助かっても家屋等の資産が全壊
してしまったら、大打撃である。
5.投資物件にも注意が必要だ。
マンションやアパート経営をしている
人は多数いるが、
管理会社にいて驚くことは、
その中のかなりの不動産投資家が
自分の買ったマンションに一度も
行ったことがないという人が
実に多くいるという現実。
災害等が起きて所有するマンション等に
管理不行き届きがあった場合、
どうするんだろう。
今回の熱海でも所有者責任が
問われている。
幾つかの記事で書いたが、
不動産の所有はリスクが高い。
それに気づいていない人がとても多い。
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